こんにちは! 国分農園新入社員の野田です。
仕事で取り扱う樹種が非常に多くそれらを覚えるのに必死の毎日ですが、今回は面白い方法で種を集めるマルバノキについてご紹介しますね。
(マルバノキがハート形のかわいらしい葉をつけています)
葉の美しさや紅葉を楽しめるという点から、お庭に植樹のご依頼があった際、よく選ばれる樹種であります。
この葉は秋季に非常に鮮やかな紅葉をしますが、同時期にちょっと変わった形の花を咲かせます。
暗褐色をしたヒトデ?のような形だそうです。
入社したての私はまだ見たことがないので、これからじっくり観察しカメラに収めようと企んでいるところです。
乾燥した封筒の中で次々と種が爆ぜている
いきなり封筒の写真が出てきましたが、これはマルバノキの果実を乾燥させているところです。
写真下の、茶色で大きめの欠片がマルバノキの果実が変色したもので
マルバノキの果実は蒴果(さくか)という形状です。
「さくか 乾果(乾燥果)で裂開する果実。 2枚以上の心皮が成熟すると、果皮が乾いて心皮の境または背部が縦に裂け、種子を散布する。」(日本大百科全書「蒴果」より引用)
木に生っている時の果実は黄緑色をしていますが、それらを集めて乾燥させるとこの様な色になります。
封筒に細かな穴を開けたものに果実を入れ、日当たりのよいな所に置いておくと水分が抜け、種を飛ばす準備が整ってきます。
本日、出社時に社長から呼ばれ、野田さん静かにこの封筒を見てごらんと言われ、じっくりと観察していたのですが、時折パン!パパン!と音が聞こえ、封筒が小さく上下していました。
日照下の封筒内の高温が果皮の乾燥を早め、次々と爆ぜる音が鳴っていました。
写真下の、赤丸にある黒い物体が爆ぜて出てきた種子です。
マルバノキの果実は乾燥によって種子を飛ばすそうなので(種子を遠くに飛ばすことで生息範囲の拡大を狙う)、
飛び散って紛失しない様に封筒に入れてこのような方法で種子を集めるんですね。
樹種によってこんな面白い種の集め方があるんだ、と関心しひとつ学びになった残暑の一日でした。
野田 義紀
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