(理科の授業で教わったことのような原理で木が吊り上げられます)
こんにちは、国分農園の野田です。
6月頃から暑い暑いと言い続けてきましたが、さすがに湿度が高い7月末はシャレにならない暑さですね。
そんな中でも弊社では勉強会を開催しました。
スリングを掛ける位置と数で木の姿勢を制御する
現場へ持っていく植木ですが、樹高が3mを超えてくると、足元の根鉢が大きくなり、人力で持てないような重量になってきます。
そこで行うのが、車載クレーンを使って吊り上げる作業です。
ただのひもなどは簡単に切れてしまいますので「スリング」とよばれる、ものを吊り上げるように加工したロープを使用します。
このスリングを…
幹に巻いて…
クレーンのフックにかけ…
(写真では練習用に倉庫内の天井クレーンを使用しています)
吊り上げて、トラックに積んだり下ろしたりします。
文章で書くと一瞬で終わってしまう説明ですが、実際は木の長さ、重さ、重量バランスによってスリングの掛け位置や本数が変わり、それを瞬時に判断して作業をしなければいけません。
重量がある樹木の場合のスリング2点吊りも、上部を短くすれば木が立ちます。
また、上部スリングを長くすれば水平に吊る事もできます。
現場の都合で壁や電線に触れないように搬入をするためには、こういった姿勢の調整が必要になるんですね。
樹皮や幹を傷つけない細かな配慮も必要
スリングがかかる樹皮には当然力が集中しますので、場合によっては樹皮がむけて幹が痛む恐れがあります。
その対策として、タオル等であて布をし、樹皮を保護する場合もあります。
これならば、痛みが非常に少ない状態で作業ができますね。
なお、夏場は樹皮が柔らくなり、冬場は硬くなるそうですので、時期によって保護の程度を考える必要があります。
樹種によっても樹皮の強弱があるので、その判別もしなくてはいけません。
すべては事故防止と安全のため
こういった玉掛を伴う吊り上げ作業で、金属製品などと比べると木はまだ軽い方です。
だからと言って人の頭に落ちてきたら最悪、死につながる恐れがあります。
そうでなくても、せっかく大事に育ててお客さまの庭まで持ってきた植木を、最後の最後で破損してしまっては大変なことです。
安全かつ良い状態で作業を行うために、スリングの掛け方は非常に重要な知識であります。
練習だけでなく、実際の現場でも緊張感を持って作業しなければな、と改めて思った日でした。
国分農園 野田 義紀
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