新入社員の記録 施肥という言葉を聞いたことがありますか?

施肥…施肥(せひ)ってことば、聞いたことありますか?

こんにちは、国分農園新入社員の野田です。

今回は樹木に肥料を与える作業、施肥についてお伝えしたいと思います。

 

広大な畑に施肥をするために、大量の肥料袋が必要になる

肥料、と聞いてどんなものが思い浮かびましたか?

私は一番に、ハイポネックスという、ミニボトルを土面に挿すものを思い浮かべました。

社長から施肥のレクチャーを受けているときにその話をしたところ、

「野田さん、それでは小さすぎるしコストがかかりすぎるよ!」

と、笑われました。

最近ようやく場所を把握してきたのですが、木の畑だけでも会社周辺に10か所以上あり、

畑といっても大小さまざまで、更地にしたら野球ができるんじゃないかってぐらい広い場所もあります。

そんな場所にいちいちミニボトルを挿していたらキリがないですよね。

ですので、肥料は1袋20kgの粒状のものをまいていくことになります。

 

肥料のまき方は、枯れ木に花を咲かせましょう!の花咲か爺さんに似ている?

いきなり爺さん登場でスミマセン(笑)

肥料をまく、といってもやり方にちょっとしたコツがありました。

重要なのは肥料をまく位置と、まき方です。

私は作業はじめに、木に近い根元ならよく養分が届くだろうと思い片手いっぱいにまいたのですが、

ダメだな、それは違う!と先輩から指摘が入りました。

 

 

ヘタクソな絵ですみませんが、木の生育状態によってまく位置を変えなければいけないのです。

重要なのは木が養分を吸収する、根の先端にある細根を狙っていかなければいけないんですね。

なので、大きな木の場合は幹から1~2m先の地面を狙い、小さい木には幹の横、少し離れた場所に施肥をします。

まく量と、まき方(投げ方?)も非常に重要でして、多くまきすぎては過剰肥料により、痛みが生じます。

そのためまく密度を調整するために、上記イラストのような花咲か爺さんスタイルで(ただし広範囲の地面に向けて)肥料粒が拡散するように投げます。

 

いざ実践! ですが…毛虫に刺されて痛い!

(幼木が並んでいる畑は歩きやすく施肥がしやすいです)

先ほどもお伝えしましたが、弊社には大小さまざまな畑があります。

樹高50cmほどのかわいい幼木が畝に沿って整然と並んでいるところもあれば、

2~3mに育った成木がたくさん生えている畑もあります。

 

順調に施肥を進めていく中、樹高2mほどの木が密集している畑に行った時です。

枝葉が密集している狭い畝間を歩きながら作業をしていたところ、急に腕に電気が走ったような痛みを感じました。

「イテエェ!」と叫んでしまう刺激があり、最初は棘状の葉でも刺さったのかなと思い、周囲の葉を

触ってみても棘や鋭い葉は存在せず、訳の分からぬ痛みを抱えながら作業を続行しました。

 

後ほど他の従業員に聞いたところ、蛾の幼虫のイラガ(刺蛾)に刺されたのではないかとのこと。

私以外の皆も同様に刺されており、揃って痛い思いをしていたようです。

(長袖を貫通して刺され痛かったのですが、1時間も経過したら症状は落ち着きました)

施肥のためイラガがいる場所は必ず通らなければいけないので、対策として(雨だったこともあり)

上下のカッパを着てフードをかぶり、ゴム手袋を装着して完全防備で向かうことにしました。

まあ、完全防備だと蒸れて蒸れてバカみたいに暑いんですけどね。

その甲斐あって以後は虫刺されなく、強雨で作業中止になるまで過ごすことができました。

 

肥料はやらなくても枯れないが、樹木の痩せや落葉が多くなる

弊社は植木育成、販売を行っておりますので、生育の悪い痩せた木を出荷するわけにはいきません。

施肥は木を健康に大きく太く育て、製品としての美しさを出し、樹木の体質を強化する重要な作業でありますので欠かすことはありませんが、ご家庭に植わっている樹木は、なかなか面倒で肥料をやらない方が多いと聞きます。

 

お庭の安らぎに一役買ってくれている木々ですので、ぜひご家庭でも末永く楽しんでいただくために適切な方法で肥料をあげてみてくださいね。

(私もこの職業に就くまで、自宅の庭木に施肥をしたことがありませんでした…反省)

 

時期的に3月、6月、9月と季節を追いながらしていく作業、単純ですが非常に重要な業務であります。

ひとつひとつの作業の意味と適切な方法を理解しながら、素敵な木を育てたいと思いますね。

 

野田 義紀

 

 

 

 

 

 

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